嘘の木(フランシス・ハーディング/東京創元社)

嘘の木

嘘の木

 翼のある人類の化石を発表し注目を集めた学者の父だったが、その標本が捏造だとされ、一家は噂から逃れるように島に渡る。だが、島にも噂は伝わってきたときに、父が変死する。父の手記を読んだ娘は、嘘を養分に育ち、真実を見ることのできる実のなる「嘘の木」の存在を知り、育てて父の死の真相を知ろうとする。