夜の側に立つ(小野寺史宜/新潮社)

夜の側に立つ

夜の側に立つ

 高校時代にバンドを組んだ男女5人、他の4人は学校内でも目立つ奴らで、なんとなく劣等感を持っている野本、どちらかというと煮え切らず流されるタイプの男子の目線で10代、20代、30代、40代、そして現代を、順番を入れ替えて語られる。
 時制の入れ替えは実にうまく、また効果的、キリキリとくる。