さよなら僕らのスツールハウス(岡崎琢磨/角川書店)

 青春のひと時に、若者が腰掛のように住まい、やがて巣立っていくシェアハウス。そこに16年間住んだ素子と、その時々で一緒に過ごしたメンバーたちの思い出をたどるように、当時の謎が明らかになる連作短編。
 懐かしく思ったり、戻りたいと思える場所があるのは、こっぱずかしくも幸せ。