九年前の祈り(小野正嗣/講談社)

九年前の祈り

九年前の祈り

 大分を舞台にした作品4編、どれも子を思う母の切実な思いが描かれている。どの作品もはっきり言ってまどろっこしく読んでて少しいらいらする。余計な話が多すぎて本筋を見失いそうになる。ただ、読み終えて感じるのは、この前に進まない感じが作中登場人物の想いであり、作者の思う壺なのかなと。