波の音が消えるまで(上・下)(沢木耕太郎/新潮社)

波の音が消えるまで 上巻

波の音が消えるまで 上巻

波の音が消えるまで 下巻

波の音が消えるまで 下巻

 主人公がたまたま立ち寄ったマカオで賭博のバカラを行いすっかりはまってしまう。バカラの必勝法を求めて毎日カジノに通う。要約してしまえばそれだけのお話なのにどうしてこんなに面白いのか。上下巻の長いお話なのに少しもだれずに楽しめる。バカラのことなど何も知らないのに、その描写が延々続いても少しもいやにならない。
 何がこんなに惹かれるのかわからないけど、引き込まれてしまう。