なごり歌(朱川湊人/新潮社)

なごり歌

なごり歌

 昭和40年代の団地を舞台にした連作短編。三億円事件の時効など、当時の事件やTV番組などがうまく描かれており妙に懐かしい。お話としては、少し超常なところもあるが、読んでいくうちに登場人物やその背景が繋がり、満足感と納得感がある。