唐招提寺へ

 久しぶりに唐招提寺へ行ってきました。鑑真和上の命日が6月6日で、それにちなんで毎年6月5〜7日の3日間、御影堂が開かれます。そこで鑑真和上像を拝ませていただくのと、東山魁夷の障壁画を観るために行ってきました。

 平日でしかも天気予報では雨なので、空いていることを期待したのですが、予想に反して結構にぎわっていました。来られてる老中男女の中に入ると、私などはまだ若手の部類のようです。団体でのお客さんが多いようで、天気に関係なく来られてるのだと思います。

 この時期に来るのは、4回目になります。障壁画に関しては、以前に神戸の美術館や奈良の博物館でも観ています。神戸での東山魁夷展のときは、会場にお堂を模した柱を建て、そこに襖をはめて、御影堂を再現していました。ここまでやるかと感動したことを覚えています。
 奈良の唐招提寺展のときは、本当は部屋の壁に沿って曲がって配置されているものが、一直線にそのまま横に並んで展示されていました。より一層迫力が出て、新鮮な感じがしました。このときは鑑真和上像も展示されており、御影堂で観るより間近でみることができました。

 美術品の鑑賞としては、他にいくつもよい方法があるのでしょうが、本来の目的に沿った形で見ることが大事と思い、たまに見に来ることにしています。鑑真和上像は、その前に座って見上げるのが一番だと思いますし、和室の襖絵は、その前に座って見るのが一番だと思います。

 団体のお客さんたちは、次々と通りすぎていかれましたが、私は座る位置を変えながらしばらく幸せな時間を過ごすことができました。