この女(森絵都/筑摩書房)

この女

この女

 今までのこの作者の作品からすると、少し以外な感じを受けるお話。あるお金持ちに自分の妻の半生記を小説として書いてくれと依頼を受ける釜ヶ崎で働く若者。仕事を果たすために、取材を始めるが、意外な方向に話が進んでいく。
 結論から言うと、登場人物がみないきいきと描かれ、お話としても引き込まれてしまう面白さ。見事にいい方向に裏切られました。