第9回「面格子のよもやま話 木製」

 面格子ファンクラブに入会したての頃、木製の面格子についても投稿していいかどうか質問したことがあります。その時にいただいた回答は「素材は問わない。愛でる心があればいい」というものでした。自分の小ささを思い知るとともに、面格子ファンクラブに入会して良かったと実感した瞬間でした。

 定義だとか分類だとか、些細なことにこだわらず、面格子そのものともっと素直に向き合うべきと思いながらも、こんな文章書いたりしてます。

 というわけで、今回は「木製」の面格子についてです。「木製」面格子の良さは、なんといってもその温かみだと思います、これは、京都の喫茶店の面格子です。面格子としての基本機能である「保護」という点では、その効き目は少し疑問ですが、お店全体の雰囲気を考えると、ここは「木製」面格子しかありえないのではと思います。

 また、面格子としての「強度」を考えると「木製」は当然ながら不利で、それをカバーするにはやや不恰好になってしまうのではと思います。そんな「木製」面格子の弱点を逆手にとって、「厚み」を特徴として前面に押し出したものもあります。

 こういうのを見ると、面格子の世界の無限の可能性を感じます。

 面格子に関する想いを書いてきましたが、とりあえずこれにて完結です。


<面格子について想うこと(第一部:完結)>
  第1回「面格子とは何か」
  第2回「面格子の装飾付加についての一考察」
  第3回「ダイナミックな文様の面格子について」
  第4回「面格子の楽しみ お散歩編」
  第5回「面格子の楽しみ ネーミング編」
  第6回「面格子の楽しみ コーディネート編」
  第7回「面格子のよもやま話 S字」
  第8回「面格子のよもやま話 ひねり」
  第9回「面格子のよもやま話 木製」