第5回「面格子の楽しみ ネーミング編」

 面格子の楽しみ方の一つに「ネーミング」があります。本来は単なる「モノ」である面格子に、「名前」を付ける事により親近感を持ち愛着が出てきます。

 面格子ファンクラブのサイトを見てみてください。単に撮った画像を投稿しているだけではなく、そこには素敵なタイトルがついています。私もそうですし、おそらく他のメンバーもそうだと思うのですが、投稿する際に気の利いたタイトルをつけるのは、ある面苦しみでもあり楽しみでもあります。

 場合によっては、見た瞬間に(あるいは撮った瞬間に)、タイトルが頭に浮かぶこともあります。場合によっては、他人が投稿した面格子を見て「オレなら、こんなタイトルにするけどなぁ」と思うこともあります。

 実際に私が投稿した例で紹介してみます。

(パターンA:見た目で直接的に例えたもの)
 面格子の文様の「形」を直接的に捉えたものです。

「あやとり型」と名づけました

あみだくじ型と呼んでます

 同じパターンには以下のものがあります(面格子ファンクラブのHPにリンク)

   ゼムクリップ型とでも呼ぶべきか
   観覧車のように
   エンゼルフィッシュご一行様

(パターンB:見たときに感じたイメージを伝えたもの)
 パターンAと似ているのですが、見た瞬間に脳内にイメージが浮かんだもの、いわば「見立て」です。

がんばれ日本と言いたくなる面格子

てるてる坊主 もしくは かんざし

 これには、他のメンバーから「あるいはキャンディ」とコメントがつき、なるほど!と感心したのを覚えています。

 同じパターンには以下のものがあります(面格子ファンクラブのHPにリンク)

   逆立ち、万歳、逆立ち、万歳
   ブロークンハート
   ねじり続けて何十年
   少しひ弱なダブルエックス

 面格子が楽しいのは、明日はどの辺りに面格子を探しに行こうかと事前に考えるわくわく感、実際に素敵な面格子を発見したときの嬉しさ、投稿する際にふさわしいタイトルをつける自己満足、と一連の各ステップにそれぞれ楽しみがあるからだと思います。

 言い換えると、「見る前」「見るとき」「見た後」と3回楽しめます。またそれを通じて、他の人(同好の士)との交流もうまれ、それがエネルギーになって、さらに面格子探しに向かうことになります。

 この「自己実現」と「他者交流」の相互媒介作用という「面格子ハッピーサイクル」が完成してしまうと、もう抜け出すことはできません。面格子の沼は暖かく心地よい沼です。皆さんも安心して飛び込んで、そのまま漬かり続けましょう。


過去記事 第1回「面格子とは何か」
過去記事 第2回「面格子の装飾付加についての一考察」
過去記事 第3回「ダイナミックな文様の面格子について」
過去記事 第4回「面格子の楽しみ お散歩編」
今回終了 第5回「面格子の楽しみ ネーミング編」
次回予告 第6回「面格子の楽しみ コーディネート編」