京都ハリストス正教会

 先日の「ここほれワンだぁ!上町台地の地下ワンダーゾーンツアー」の際にお話を聞いた、昔北大江公園のそばにあった教会を京都で見た、という件が気になって、追跡調査をしてみました。

 手がかり(キーワード)としては、ハリストス、ロシア正教会柳馬場 なので、早速ググって見たところ、京都の二条柳馬場上るに「京都ハリストス正教会」が今でもあることが判明。当日のお話の中では、北大江にあったものが移築されたのではないか、とのことでしたが、調べてみるとどうも京都のほうが古そうです。

 その後全国にコピーがつくられたオリジナルで、かつ100年以上前に建てられた木造の教会がまだ残ってる、しかも現役の教会として使われているということなので、興味を持ち見に行くことにしました。現役の教会なら、日曜の午前中は開いているはずと想定して、そこに行くことにしました。

 実際には、烏丸から二条通りを東へと向かうことにしました。二条通は寺町より東はよく通るのですが、そこより西は通った事がないことに気づいたからです。二条通にはそう大きな建物もないため、教会の尖塔を見逃すこともないだろうと気楽に歩いていきましたが、あやうく通り過ぎるところでした。二条通からは見えない位置に教会はありました。

 さて、現地についたのは10時40分過ぎでしたが、まだ教会は閉まっています。教会の前では若いロシア人女性(推定)が待っておられました。入り口の張り紙をみると、11時からお祈りが始まるそうです。周辺を回りながら写真を撮っていると、また若いロシア人女性(推定)が来られました。ロシア正教会なので当然なのかもしれませんが、地域に根差した現役の教会であることを再認識しました。

 関係のない見物人は私だけで、少し恥ずかしくなり一旦離脱して周辺を歩くことに。11時過ぎに再度行ってみると、今度は玄関が開いていました。そーーっと中に入ってみると皆さんお祈りをされています。待っておられたロシア人女性2人以外に日本人(推定)の方も居られました。

 外から見ると、非常にかわいらしい教会なのですが、中は結構広く感じます。天井が高いせいかもしれません。装飾はあまりなく質素な感じなのですが、広い空間が厳かな雰囲気を出していました。

 この教会ですが、一部残っているレンガの塀などから推測するに、昔(できた当時)は、もう少し広い敷地を確保していたのではと思われます。その後、民家が建ったりして、今では本当に教会の建物の部分だけになっていますし、建物の周りも駐車場になっているようです。事情も知らなければ責任も取れない部外者が、それを残念とかいうのは身勝手なのかもしれません。

 100年以上前の木造の教会が今でも現役で使われている、そのことだけでも素晴らしいと思って、教会を後にしました。