前夜の航跡(紫野貴李/新潮社)

前夜の航跡

前夜の航跡

 昭和初期の海軍で事故にあって亡くなった人の霊を鎮めるために呼ばれる仏師。成仏できずに彷徨う霊たちのための仏像を彫る。ありえない話のはずなのに、妙にリアルな感じがする。登場人物の性格設定にメリハリがありイメージしやすいからかと思う。