ここほれワンだぁ!上町台地の地下ワンダーゾーンツアー

 「ここほれワンだぁ!上町台地の地下ワンダーゾーンツアー」に参加して来ました。twitter で知り合った4人と一緒です。

 集合場所は、北大江公園。なぜか周辺より一段高く盛上った公園です。公園の北側には雰囲気のいい石段があるのですが、そこにいつも閉まっている扉があります。実はここはかってここにあったお屋敷の地下室だったとのこと。今では地上は公園になっていて、地下室は使われていませんが、もったいないスペースです。

 その後、近くのビルに移動して、古老の話を聞くという機会を得ました。この近くに昔から住んでいる方、昔住んでいた方が、集まってそれぞれお話をしてくださいます。昔の住宅地図や写真なども見せていただきました。
 お話されてる方々は互いにお知り合いのようで、楽しく話されているのが印象的です。司会の方がよく下調べをされていて、さりげなくお話を誘導されるところも見事でした。

 お話の中で気になったのは、公園の北側にロシア正教会があったとの件です。戦時中になくなってしまったとのことですが、その方が京都に行った際に偶然同じ教会を見つけてびっくりしたとの話をされていました。この件は後日調べてみることにしました。

 次に向かったのは、太閤(背割)下水です。ここも以前に前を通りかかった際に、「見学できるんや」と気になっていたところです。この下水は名前の通り、太閤秀吉が大阪城を作る際にまちづくりの一環として整備したものとのこと。欧州の、パリ、ロンドンと比べてもはるかに早い時代の下水道整備で、秀吉の先進性が伺えます。
 また、下水構造が上町台地の地形を活かして、東から西へと流しているというのも、なんか楽しい感じです。秀吉時代につくられたこの下水道は、その後も整備され使われ続けていて、その一部はいまだに現役で使われています。

 見学の最後は、お花屋さんです。ここでは井戸を掘り、地下水を汲み出しているとのこと。ここの地下水は少し酸性で、そのせいかこの水に漬けてから出荷すると切花の持ちがいいということです。また、その地下水を飲ませていただいたのですが、やわらかくておいしいお水で、こんな良い地下水がでるのも、上町台地のお陰なのだと思います。

 今回のツアーは、主な移動には地下鉄を使うなど、歩き回ることは少ないツアーでした。また、行く先々でそこに詳しいお方のお話を聞くことが中心でした。そういう意味では、ガイド役の方は、コーディネータに徹しておられる感じです。

 歩き回ることも楽しいのですが、お話を聞くことの楽しさも再発見したツアーでした。