水木しげる・妖怪図鑑 神戸に妖気じゃ!兵庫県立美術館

 「水木しげる・妖怪図鑑」(兵庫県立美術館)を観に行ってきました。

 実は先日阪神百貨店での「ゲゲゲ展」に行きはしたものの、あまりの人の多さにうんざりして早々に引き上げました。今回も少し心配して開館少し前に行きましたが、すでに並んでいます。とはいえ、会場自体が大きいので「混雑」というほどではなく、落ち着いて観ることができました。
 肝心の内容ですが、TVドラマ人気にあやかっただけでなく、よく考えられた構成で楽しめました。お客さんは老若男女様々な層が混在していましたが、誰にとっても楽しめる展覧会ではと思います。

 三部構成になっていまして、最初がタイトルどおりの水木しげるの妖怪図鑑です。水木しげるさんが、創作活動の側ら調べて書きためた妖怪たちです。妖怪という不気味でおどろおどろしいもののはずなのに、どれもなぜかユーモラスで場内の雰囲気も和やかです。水木さんの妖怪の捕らえ方が暖かいからかもしれません。
 第二部は、鬼太郎に関するものです。実は私にとって鬼太郎はTVアニメで、雑誌連載はあまり読んだことがなかったのでとても興味深いものでした。そして第三部は、過去からの妖怪に関する書物の展示です。おそらく、水木さんもこれらの書物を紐解いて調べたのだと思います。ここに描かれている妖怪が、第一部の妖怪図鑑ではどう描かれていて、また鬼太郎シリーズに登場するキャラクタにどう活かされたか、考えるのも楽しいです。

 少しびっくりしたのは、通常の展示が終わった後に、まだお楽しみがあったことです。全体を通じて非常に立体的な展示となっていて、とても楽しめました。