消えない月(畑野智美/新潮社)

消えない月

消えない月

 マッサージ師のさくらは、客の松原と付き合い婚約するが結局破棄する。ところが、松原は簡単に別れようとしない。ストーカーとしての、加害者の「なぜ別れようとするのかわからない」と被害者の「なぜ分かってくれない」の双方からの心理描写を描く。
 月がどこまでもついてくるような、静かに怖いお話。