ツバキ文具店(小川糸/幻冬舎)

ツバキ文具店

ツバキ文具店

 文房具屋を継いだ鳩子は、手紙の代書屋も再開する。評判を聞いて次々と持ち込まれる少し変わった依頼に対し、正面からまじめに取り組み応える鳩子、どう書こうか悩みながら成長するところは求道小説のよう。
 連作短編だが、脇を固めるレギュラー陣のキャラ設定と鎌倉の描写もすばらしく、読んでてうれしくなってくる。