松ノ内家の居候(瀧羽麻子/中央公論新社)

松ノ内家の居候

松ノ内家の居候

 その昔有名小説家が居候していた家に、小説家の孫を名乗る男がやってくる。居候中の一年間は作品を発表せず「空白の一年」と呼ばれていたが、実は著作があり今もこの家に残されてる可能性があるという。同じく居候となった男が動くにつれ、現在の家族の関係も動き、過去の家族の出来事も明らかになっていく。
 全体の構成がすばらしく、読むうちに引き込まれる。