ジャッジメント(小林由香/双葉社)

ジャッジメント

ジャッジメント

 被害者の遺族が直接加害者に処罰を加えることができる「復讐法」が制定された。凶悪犯罪に関して、法の裁きに委ねるか自ら手を下すかの選択権が遺族にある。「同じ目にあわせてやりたい」という欲求が実現できるわけだが、選ぶ側にも苦悩はあり、刑の執行に対しての迷いもある。どの事件も状況設定が見事で、奇抜すぎるアイデアが孤立していない。