活版印刷三日月堂(ほしおさなえ/ポプラ社)

 店主が亡くなり営業してなかった活版印刷屋にまだ若い孫娘が引っ越してくる。ふとしたきっかけで、残された印刷機と活字を使い活版印刷日月堂の営業を再開する。
 何かに迷い進めなくなった人が、活版印刷を知りそのぬくもりに共鳴し注文していく。店主弓子の、少しおせっかいだが単に注文をこなすだけではない態度がとても暖かくじんわりとくる。