サロメ(原田マハ/文藝春秋)

サロメ

サロメ

 オスカー・ワイルドと、彼の戯曲「サロメ」の挿画を書いた画家オーブリー・ビアズリーとその姉メイベル、3人の関係が史実の解明を含めて語られる。弟オーブリーの絵の才能を利用しようとする売れない女優のメイベル、オスカー・ワイルドもまた若き才能を利用しようとする。天才の鬼気迫る生き様と暗くて濃い愛憎劇が楽しめる。