エスカルゴ兄弟(津原泰水/角川書店)

 料理のうまい出版社勤務の編集者が、突然職場が居酒屋になったと言われる。そこはグルグルを病的に愛するカメラマンの実家で、エスカルゴ専門店への改装が予定されていた。
 実家が讃岐うどん屋の編集者が、伊勢うどん屋の娘と恋に落ちるなど、ばかばかしいほどわかりやすいところが妙に落ち着く。エスカルゴ苦手だけど、全体通じて美味しそうで楽しい。