大きな鳥にさらわれないよう(川上弘美/講談社)

大きな鳥にさらわれないよう

大きな鳥にさらわれないよう

 人類が進化できず衰退の道をたどる過程を描く近未来小説。各地域でそれぞれ少人数ごとに分かれて生息する人類。その中で新たに進化し再び栄える可能性を追い求める大きな存在。読み進めるにつれ、お話の枠組みがようやく分かってくるとともに、「母」なる存在に気づかされる。
 とっつきにくいが面白く、大きな小説。