蛇の道行(加藤元/講談社)

蛇の道行

蛇の道行

 戦後上野で未亡人バーを経営する女性と住み込みで働く少年。お話は時代を遡り戦前戦中から語られるが、読み進むにつれ、この二人が本当は誰なのかが気になってくる。
 時代は変わりすべてを失ってもなおしぶとく生き抜く力強さは、正しいかどうかなんかどうでもよく、ある意味爽快。