空にみずうみ(佐伯一麦/中央公論新社)

空にみずうみ

空にみずうみ

 直接は書かれないが東日本大震災の後の作家と染色家夫妻の日々の生活を描く。鳥の鳴き声、植物のにおい、家に来る蛇や虫、生活の中で感じる身近な自然が、淡々と、でも 活き活きと描かれる。
 特に何が起こるわけではない日常生活だが、読んでて飽きることなく、なんて豊かなんだと感じさせられる。