幸福な絶望(坂口恭平/講談社)

幸福な絶望

幸福な絶望

 日記という形式を取ったエッセイ。躁鬱の触れ幅が激しい著者が、いかに家族に頼りまた支えられてるかが垣間見える。現代の私小説家を名乗る著者だが、小説とエッセイの区別がつかない。不思議なことに、小説よりもこのエッセイの方が面白かったりする。