空に牡丹(大島真寿美/小学館)

空に牡丹

空に牡丹

 明治維新の後、田舎の地主の次男坊として生まれた静助は花火に魅せられ、職人を雇い財産をつぎ込む。誰から見てもばかげた話かもしれないが、「静助さんだから」の一言で済まされ、笑われることもない。誰にでも真似のできる話ではないが、人生の楽しみ方として少しうらやましい。