物語のおわり(湊かなえ/朝日新聞出版)

物語のおわり

物語のおわり

 結末が書かれていない短編小説が、北海道を旅する人から人へと次々と手渡されていく連作短編。みな、かつて持っていた夢に対して、未練や悔しさを持ち続け今日に至ってる。作者の作品のどうしようもない読後感の後味の悪さがないのが物足りなくもある。