時速47メートルの疾走(吉野万理子/講談社)

時速47メートルの疾走

時速47メートルの疾走

 賭けに負け、逆立ちで200メートルトラックを一週することになった町平。ここに至るまでの出来事を4人の中学生の目線で順に語る。みな、心の中に弱さを抱え葛藤している。成長してしまえばなんでもないことも、多感な十代前半の彼らには一大事。懐かしくも切なく、ラスト20ページほど読むのに涙が止まらず通勤電車の中でとても困った。