消えてなくなっても(椰月美智子/メディアファクトリー)

消えてなくなっても (幽ブックス)

消えてなくなっても (幽ブックス)

 人付き合いがうまくできない「あおの」は、山奥にある腕がいいと評判の治療院でしばらく静養することになる。そこには「つきの」というやはり問題をかかえた女性がいた。2人は、先生と共同生活をするうちに、少しづつ打ち解けていく。
 超能力のような治療、遊びに来る河童 など、少し現実離れしたファンタジー性のあるお話だが、生身の人間の心を描いてる。読後感が悲しくも暖かい。