神様ゲーム(麻耶雄嵩/講談社)

神様ゲーム (講談社ノベルス)

神様ゲーム (講談社ノベルス)

 小学四年生の芳雄は、友人たちと探偵団を結成し、近所で続く猫殺しの犯人を探し始める。転向してきた鈴木君と掃除当番になった芳雄は、彼から「自分は神様だ」といわれる。神様なら犯人を知ってるだろうと問い詰めると、犯人の名前を教えてくれる。
 ミステリでありながら、全知全能の神様が犯人を指摘するという掟破りな一冊。子供向けとなってるが、かなり底意地悪く、後味悪い。精緻な論理展開が得意な著者の嗜好がとてもよく出ている。