すべてわたしがやりました(南綾子/祥伝社)

すべてわたしがやりました

すべてわたしがやりました

 女性が犯罪を犯す小説が5編。どの女性も少しおかしいというか壊れた感じで、その犯罪に仕方なさも必然性もない。読んでいてまったく救いがなく行き止まりな感じもする。読んで、さっぱりもすっきりもしないけど、読んでいてとても楽しいのは、登場人物の心情が残酷なほどくっきりと描かれるからかと思う。