ぼくの守る星(神田茜/集英社)

ぼくの守る星

ぼくの守る星

 学習障害があり、字の読み書きにとても苦労する中2の男の子。そのことをクラスのみんなには隠していて、歯がゆい思いをする。そんな彼の母親、同級生などが、それぞれの視線で順に語る連作短編。みんなそれぞれに悩みをもってるというと陳腐だが、それを描く作者の視線の暖かさのおかげで、とても素敵な読後感が味わえる。