迫りくる自分(似鳥鶏/光文社)

迫りくる自分

迫りくる自分

 隣を走る電車の窓越しに自分とそっくりの顔をした男を見かけた。さらに驚いたことにはその男と酒場で偶然出会った。ところがその後、必死で警察から逃げ回ることになる。
 何かよく分からないままに、一気に逃走劇が始まりそれ自体はとてもテンポ良く読んでいて楽しい。ただ、全体を通じて少し不自然というか、そうはせんやろ、という疑問が頭から離れない