いつもが消えた日 (お蔦さんの神楽坂日記)(西條奈加/東京創元社)

 元芸者のお蔦さんと住む孫の望のシリーズ第2作。望の中学の後輩の有斗が遊びに来たが、家に帰ってみると両親も姉も不在で家の中に地だまりができていた。マスコミも事件をかぎつけ、あることないこと書き立てる。学校、地域、みな協力して有斗を守ろうとする。
 当たり前のようにいつもいる家族がいなくなる不安。哀しいお話かもしれないが、妙に元気付けられる。