はるひのの、はる(加納朋子/幻冬舎)

 普通の人には見えないものが見えてしまうユウスケの前に少女が現れ、力を貸してくれという。ユウスケは成長する過程で何度も、その少女に出会い協力することになる連作短編。
 最初は、何の話なのかさっぱり分からなかったことが、読み進むにつれ少しづつ繋がってくる。どのお話も哀しいはずなのに、全体を通してほのかに暖かい。