三途の川で落しもの(西條奈加/幻冬舎)

三途の川で落しもの

三途の川で落しもの

 学校の近くの橋から落ちて死に掛けた小6の少年が、三途の川で渡し守をする2人組の手伝いをすることになる。死者を無事に渡すためには、現世での未練を断ち切る必要があり、3人は必要に応じて現世へと出張する。
 渡し守をする2人の背負った業、送られてくる死者たちの未練、軽妙な文体に救われて、重いテーマを読むことができる。