なにごともなく、晴天。(吉田篤弘/毎日新聞社)

なにごともなく、晴天。

なにごともなく、晴天。

 高架下に続く長い商店街、そこの古道具屋で働く主人公。お店の2階に住み、ほぼ一日を商店街を中心に過ごす。この商店街の店主たちは、まなそれぞれに風変わりで何かしら秘密があるよう。タイトルは「なにごともなく」だが、平穏な日々の中に過去の事件が秘められてる。少しづつじわじわといろんなことが明らかになっていく感じが、何とも言えない微妙な雰囲気を醸し出している。