月の魔法(川上健一/角川書店)

月の魔法

月の魔法

 父が自殺した小5の少年が母の知り合いを頼って一人で小笠原へ向かう。そこには格好いい老人たちが集う店だった。月を見るために山に登った少年はそこで奇跡を見る。
 子供が主人公のお話だけど、出てくる老人たちがとにかく格好よすぎる。作者らしい音楽へのこだわりもある。本土復帰にまつわる昔話も絡めて、とても楽しめる一冊。