大きな音が聞こえるか(坂木司/角川書店)

大きな音が聞こえるか

大きな音が聞こえるか

 恵まれた家庭で不自由なく暮らす高1の主人公。趣味のサーフィンは続けているものの、将来に対するビジョンが描けず日々をやや持て余している。そんな時に、南米アマゾン川ポロロッカという逆流現象があり、波に乗り続けられることを知り、行くことを決断する。
 青年の成長を描く求道小説だが、多感な10代の挑戦が瑞々しくもどきどきする。面白い。