はるかかけら(高崎卓馬/中央公論新社)

はるかかけら

はるかかけら

 幻の宝石「青い紅玉」にまつわる4つの短編。時代は過去、現在、遠い未来とばらばらだが、どれも人が出会い別れていく。まるで別れのために出会うようなそんな気もするが、別れに当たってのそれぞれの思いは、切ない思いは持ちながらもみな妙にうまく折り合いをつけていってる様にも思える。単にセンチなだけでなく少し前向きな不思議な感じ。