約束の森(沢木冬吾/角川書店)

約束の森

約束の森

 かっての上司の紹介で、モウテルの管理人として北に向かうことになった元刑事。そこには訳ありな少女と少年が、捜査の囮として来ており奇妙な共同生活を始めることになる。モウテルの片隅には、警察犬を目指していたというドーベルマンが飼われていて、引き取り訓練を始める。
 ご都合主義なところもあるが、二転三転する展開はスピード感もあり楽しめる。人と人、人と犬の信頼関係をうまく描いているところがいい。