よるの美容院(市川朔久子/講談社)

よるの美容院

よるの美容院

 つらい経験が元で、声が出なくなった小6の女の子。親元を離れ自宅で美容院を営むおばの家で暮らすことになる。どちらかというと時代遅れの美容室だが、おばのシャンプーはその指使いが素晴らしく、心も解きほぐしていく。新しい町ですごす少女は、多くの人と出会い少しづつ心を開き、声を取り戻していく。
 子供に限らず、人間として一番大事な、人を信じ人とつながる、その素晴らしさを改めて感じる。