ココロ・ファインダ(相沢沙呼/光文社)

ココロ・ファインダ

ココロ・ファインダ

 高校の女子写真部員の目線で描かれた短編が4編。作者はミステリー作家だし、本の紹介を見てもミステリーとなっているが、お話をより面白くするためのスパイスとしてミステリ仕立てになっている感じ。コンプレックス、友達関係など、青春そのものの悩みが描かれ懐かしくも新鮮。写真やカメラに関する用語が多く出てくるが、知識が無くてもさほど困らないとは思う。個人的には、これが今時の若者の写真・カメラとの接し方かと興味深い。
 作者のこれまでの、男子高校生目線でのどきどき感とはちょっと違って、またいい。