トマト・ケチャップ・ス(東直子/講談社)

トマト・ケチャップ・ス

トマト・ケチャップ・ス

 美人で成績も優秀な二人からなぜか誘われ漫才トリオを組むことになった、すこしどじな主人公。女子高生のトリオ漫才はどうなるのか。見かけの明るさとは違い、実は三人三様に家庭の事情を抱えていた。青春特有の悩みをうまく描いた、こそばゆいが楽しいお話。時代設定がバブルよりも前で、妙な高揚感があるせいか、問題はあれども暗くなりすぎないところが良い。