命に三つの鐘が鳴る Wの悲劇'75(古野まほろ/光文社)

命に三つの鐘が鳴る Wの悲劇'75

命に三つの鐘が鳴る Wの悲劇'75

 配属したてのキャリア警察官が担当するのは、大学時代の親友が恋人を刺殺した殺人事件。左翼系学生運動がさかんな時期という設定でやや時代をあえてずらしているのが、独特の雰囲気を出している。
 お話の大半が取調室および警察署の中の会話であるにもかかわらず、見事な探偵小説になっている。