アブラクサスの祭
うつ病で元ミュージシャンの僧侶を、ミュージシャンのスネオヘアーが熱演している。スネオヘアーについては、以前「つむじ風食堂の夜」での喫茶店のマスター役が印象的で、その存在感が独特だったのを思い出し、観にいくことにした。
人前でうまく話すこともできず、読経もちゃんとできず自信をなくした僧侶が「やっぱり音楽しかない」と、地元でコンサートをすることを決意し、突き進む。
それほど感動的なエピソードやシーンがあるわけではないのに、なぜか途中から涙が出てきて止まらず、静かにこみ上げるものを感じました。
僧侶の妻を ともさかりえ が演じているが、思い切りの良い演技がとても印象的。お寺の住職夫妻を 小林薫 と 本上まなみ が演じているが、力の抜けた感じが主人公夫妻とは対照的でこれまたいい。
(2011/02 京都シネマ)