砂の上のあなた(白石一文/新潮社)

砂の上のあなた

砂の上のあなた

 死んだ父に愛人がいたことを知らされ動揺する三女。そこから始まる物語は、登場人物がすべて複雑に関係しあう。話を発散するだけさせておいて興味を持たせ、後半でそれらすべてうまくまとめるところはすごいとしか言いようがない。偶然なのか必然なのか、運命とは何か考えてしまう。