さくらの丘で(小路幸也/祥伝社)

さくらの丘で

さくらの丘で

 それぞれの祖母から丘の上の洋館の鍵を遺された3人の孫娘たちが謎を解く為に現地へと向かう。戦後間もなくの祖母たちの少女時代の話と現在の話が交互に語られ、静かに謎は明らかになっていく。

 著者の他の作品のように盛上るほどの人情話はないが、べたつかないさわやかさで心温まるお話。他の作品を読んでも感じたが、この著者は女性のキャラクタをつくるのがうまいと思う(男が勝手にそう感じるだけかもしれないが)