一億円のさようなら(白石一文/徳間書店)

一億円のさようなら

一億円のさようなら

 20年間連れ添った妻は、巨額の遺産相続者だったことを知り驚く鉄平、渡された1億円を持って金沢で新生活を始めようとする。
 勤務先の権力抗争、子供たちとの距離感など、仕事、家庭、夫婦、そして新天地での生活が一気に動き出すスピード感が読んでいて楽しい。面白いけど、ふと我が身も振り返ってしまう。