光の犬(松家仁之/新潮社)

光の犬

光の犬

 北海道の地方都市に移ってきた祖父母と両親、父の3姉妹、姉弟の三世代に渡るおよそ百年の時の流れを描く。大きな事件もないが、読みながら流れの中に徐々に巻き込まれていく感じがじわじわと良く、読んでる自分も同じ流れの中にいるよう。他人のお話なのに、なぜか親近感がわいてくる。